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派遣料値上げは10%?

2020/02/11

2020年4月からの同一労働同一賃金導入を控え、派遣社員受け入れ企業に対する派遣料値上げ要請の状況が見えてきました。

業種や職種によっても異なるかもしれませんが、私のクライアント企業でも、概ね10%程度の派遣料アップを求められるケースが多い。大手派遣会社の中には、20%アップあるいは派遣料アップ+通勤手当負担を要請するケースもあるようです。一方で、最初は10%程度の値上げ要請だったが、交渉して5%前後で合意した、といった話も聞きました。

そもそも、法改正が決まった当初は、派遣社員は派遣会社内での労使協定方式で待遇見直しを行うところが大半のため、直接雇用の契約社員やパート社員より待遇改善幅は限定的だろう、と私は予想していました。

ところがその後、厚生労働省から派遣会社に対して、職種ごとの平均賃金を上回ることや、通勤手当分、賞与分に加え、退職金分まで上乗せした待遇改善を指導する内容が発表されました。これらの指導をそのまま真正面から実施すると、少なくとも2割前後の待遇改善になるでしょう。逆に言えば、派遣会社側で待遇改善分を吸収し、10%程度のアップに留めているのではないでしょうか。

 

受け入れ企業の対応方法

契約社員やパートタイマーと異なり、派遣社員については中小企業といえども2020年4月法適用ですので、優先度が高くなります。

では、派遣社員の受け入れ企業は、どう対応すればよいのでしょうか?

人手不足の昨今、派遣料の値上げをそのまま受け入れざるを得ない会社も少なくないと思いますが、

・派遣会社と交渉して、派遣料の値上げを極力抑える

・採用面、コスト面、将来の人員コントロール面などの観点からメリット・デメリット、実現可能性を判断し、契約社員など直接雇用化を図る

ことを早急に検討すべきでしょう。
派遣会社のマージン分まで上乗せすると、自社で正社員を採用した方が安上がり、といった事態も十分想定されるからです。

またメーカーや物流系企業を中心に、

・人材派遣業務の請負化

に移行するケースも出てきているようです。

 

人材派遣を継続するべきか?

片や派遣会社の方も、大手はともかく、中小企業は対応に苦戦しています。派遣先企業との力関係も劣勢であることが多く、そう簡単に派遣料値上げに応じてもらえないからです。

派遣先企業だけでなく、派遣会社でも、人材派遣という雇用形態自体が、その継続も含めて検討すべき時期に来ていると考えます。

 

山口 俊一

執筆者

山口 俊一 | 株式会社新経営サービス 社長

人事コンサルティング、講演、執筆活動を中心に活躍している。職種別人事をベースにした独自の発想と企業の実状に沿った指導により全国からコンサルティング依頼を受け、定評を得ている。現在までに中小企業から一部上場企業まで、社以上のコンサルティング実績を持つ。主なコンサルティングテーマは人事評価・賃金制度の構築、組織運営など。