同一労働同一賃金Q&A
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同一労働同一賃金に関するQ&A
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Q1.「同一労働同一賃金」とは何ですか?
「同じ仕事内容であれば、同じ賃金にしなさい」という考え方です。ただし、仕事ごとに一律給与にするという意味ではありません。同じ仕事でも、担当職務の難易度や能力、成果によって賃金額が異なることは当然です。正規・非正規といった雇用形態や、男女、国籍などの要素で賃金差をつけてはいけない、ということです。
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Q2.「同一労働同一賃金」を推進する目的とは、どのようなものでしょうか?
日本では、正社員と非正規社員の待遇格差是正が最大の目的です。このテーマで先行するヨーロッパ諸国では、主として男女間の賃金格差是正を目的として推進されてきた点が異なります。
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Q3.「同一価値労働同一賃金」という言葉もあるようですが?
ヨーロッパ諸国では、むしろ「同一価値労働同一賃金」という表現の方が一般的です。たとえば、力仕事など男性が得意な仕事と、美容など女性が得意な仕事があるとします。このように異なる仕事であっても、「知識・技能」「負担」「責任」「労働条件」といった要素で職務評価を行い、同レベルの価値と見なされた職務については同一賃金を設定すべき、という考え方です。この点でも、男女格差是正という意図が表われています。
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Q4.「同一労働」はどのように判断されるのでしょうか?
同じ職種(営業職や製造職など)というだけでなく、役割責任の重さや難易度、能力、期待成果など、合理的な違いがあれば、「同一労働」ではないということになります。ただし、この点は難解な判断ポイントですので、法制化された後も、さまざまな議論が出てくると考えられます。
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Q5.非正規社員の待遇改善は、正社員の賃金引下げにつながらないでしょうか?
政府内での議論でも、正社員の賃金水準を引き下げて同一賃金を実現することは認められない、という考え方が確認されています。しかし、人件費増により収益力が低下する企業が出てくれば、賞与や昇給率など正社員の賃金への影響も避けられないと思われます。オランダでは、賃金抑制と労働時間短縮に労使合意することで、同一賃金と同時に失業率低下や国際競争力強化を実現したといいます。
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Q6.「同一労働同一賃金ガイドライン案」とはどういうものですか?
正社員と非正社員の間で、賃金が異なるなどの待遇差がある場合に、どのような待遇差が不合理で、どのような待遇差が不合理でないかを、待遇ごとに事例も含めて示したものです。 今後、正社員と非正社員の間の待遇差について、法改正に向けた検討を行っていく予定であり、このガイドライン案は、今後、関係者の意見や改正法案についての国会審議を踏まえて、最終的に確定されるものです。 ガイドライン案は、現時点では「案」であり、今後、関係者の意見や改正法案についての国会審議を踏まえて、最終的に確定され、これから検討される改正法案の施行時期に合わせて施行される予定です。このため、今回のガイドライン案を守っていないことを理由に、行政指導等の対象になることはありません。
【厚生労働省WEBサイトより】